House S

東京都内でも自然豊かな山の近く、川沿いの平屋のフルリノベーション。
建築家の國重裕太と共にプランの再検討からマテリアルの選定、家具のデザインまでを共同で行いました。新装された美しさの中には周辺の緑の反射や、もともと画家さんの住む住居であった面影である大きなイーゼル、ずんぐりとしながらも愛らしい屋根裏へ続く階段など、これまで/これからの記憶がブレンドされる空間となりました。


リビングまで続くまっすぐの廊下は、天井までドアの上枠を取り払うことで、
抜けの良さと空間の一体感を生み出しています。壁天井に断熱材、床は二重張りの施工により、
断熱性が高まったことで広々と空間を扱える余白が生まれました。



キッチンには腰高の棚と一体となった木壁で空間をゆるく切り分けており、
素材感のある空間の中で
冷蔵庫やインターホンが目立たないよう配慮したデザインに。



ダイニングの照明には印象的でありながら、優しい光を持ったLe KlintのLamella。
チェアは軽くて動かしやすいTONのラタン張りno.14。
ダイニングテーブルは2つの優れたプロダクトに入り込む素材感と、
片側だけアーチ状に切り取られたオイルフィニッシュのテーブルトップで、
空間の印象を柔らかく、動きやすくデザインしています。



もともとは暗く、小さな浴槽の入った浴室は、
脱衣所の洗面を廊下側に移動させることで親子で入れるサイズの浴槽に拡張し、
浴室利用時でも気兼ねなく歯磨きや洗面での支度ができるプランに。
浴室と外部を繋げていた金属製のドアを乳白色のガラスに変更することで、
外部の光と緑色がゆっくりと流れこんでくる、静かで落ち着きのある浴室になりました。


設計 : 大島淳一郎、國重裕太
施工 : アンドエス
照明 : フィラメンツ吉岡さん
家具 : 森工芸社、ミネルバ
写真 : 岡田和幸